医系科学研究科 副研究科長挨拶

未来社会の一翼を担う保健学

広島大学大学院
医系科学研究科 副研究科長

岡村 仁

広島大学大学院保健学研究科は,看護学,理学療法学及び作業療法学を担う高度専門医療人,教育者,研究者を養成することを目的として平成16年に誕生しました。また附属施設として,平成18年6月には,先駆的看護実践能力を有する看護師を養成することを目的として先駆的看護実践支援センターが,平成21年2月には,先駆的リハビリテーション実践を行うためのプロジェクト研究を遂行することを目的として先駆的リハビリテーション実践支援センターが設置されました。さらに平成24年に大学院医歯薬総合研究科と統合し,大学院医歯保健学研究科保健学専攻としてスタートすることで,医療と保健の分野を横断した総合的な教育・研究を実施することが可能となり,その結果,社会が必要とする多様で総合的に対処できる優れた人材を数多く輩出してきました。

しかし現在,社会が抱える課題の多様化,複雑化,高度化や18歳人口の減少など,大学を取り巻く環境はさらに大きく変わってきており,社会が求める教育・研究あるいは健康・医療のあり方にも大きな変化が生じています。こうした中,広島大学は平成29年4月に新長期ビジョン「SPLENDOR PLAN 2017」を策定・公表しました。このビジョンにおいて,「新しい平和科学の理念『持続可能な発展を導く科学』を確立し,多様性をはぐくむ自由で平和な国際社会の実現を目指し,100年後にも世界で光り輝く大学としての責務を果たす」ことを宣言しています。こうした未来社会の方向性の中で,持続可能な発展を導く一分野として保健学が果たせる役割は何か,それを達成するために我々が取り組まなければならないことは何かを常に意識しながら,これまで以上に世界や地域社会で活躍できる人材の育成を図っていきたいと考えています。

看護学,理学療法学,作業療法学といった保健学領域は,人々の生活の質(quality of life:QOL)の向上や健康寿命の延伸にとって極めて重要であり,その重要性は未来社会の創造に向けさらに増してくるものと思われます。これらの社会からの要請にこたえるために,「チーム医療/多職種連携」「国際化/外国語教育」「社会貢献/産学連携」に関する教育や研究をさらに強化し,未来社会の一翼を担う保健医療従事者を育成していくことが我々研究科の使命と認識しています。我々とともに保健学の未来を創ってくれる皆さんの入学を心よりお待ちしています。

広島大学大学院医系科学研究科総合健康科学専攻保健科学プログラム(保健学領域) 広報委員会が管理しています。
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